土地活用のレシピ

土地活用3つの柱

土地活用の柱は3つしかありません。
「自分で使う」、「人に貸す」、「売却する」これだけです。
それぞれにメリット・デメリットがあり実務上は複雑な場面が多く発生します。
ここでは3つの柱毎に要点を分かりやすくお話していきます。

1「使う」

自分の土地であっても、都市計画法や建築基準法等の制約を受けますのでご注意ください。
1 自宅等を建てる。最も多いパターンで、市街化区域内は工業専用地域以外すべて建築許可がおります。
調整区域内でも自宅建替えや分家住宅は許可が下ります。詳しくは区市町の担当窓口でご確認ください。
2 貸家を建てる。市街化区域内の工専地域以外は建築許可が下ります。調整区域では、許可が出る所と出ない
所があります。各市町毎に決まりがありますので、必ず忘れずに事前調査を行って下さい。
3 貸ビル・店舗等を建てる。用途地域により制約があります。調整区域でコンビニやラーメン店など条件が合
えば許可が下ります。市町または県の土木事務所窓口で事前調査を行って下さい。
4 工場・倉庫等を建てる。工業系の用途地域のみ建築許可が下ります。調整区域はほとんど不可です。
5 月極貸し駐車場等を作る。調整区域は、農転許可が下りない所は不可です。
6 相続税の物納に使う。不整形地や接道条件が劣る土地の物納は査定が厳しくなってきています。
7 銀行借り入れの担保に使う。
8 土地交換の用地として使う。
メリット
(自宅建築)関係法律の許可範囲内で、自由に使える。
(貸家建築)税金の軽減措置が種々あり、固定資産税や相続税の節税効果が大きい。
アパマンは超過剰で危険ですが1戸建て貸家数は絶対不足状態です。
次世代型賃貸経営は、ホテル感覚の居住デザインで長期安定入居を促進する。

(テナント等)商業系の好立地条件は事務所・店舗でリターンが大きい。
(駐車場等)設備資金少ない。ローリスクで安全運転。
(物 納)現金の代わりになる。
(交 換)現金不要で土地交換できる。
デメリット
(自宅)収益はゼロ。
(貸家)共同住宅型アパマンは供給過剰のため
    家賃の値崩れ早く投資は危険。
(テナント等)立地厳しい。ハイリスク。
(駐車場等)家賃リターンは少ない。
(物納)好立地のみが対象。
(交換)相手との条件一致が必要。

2「貸す」

主なパターン
1 定期借地権で貸し出す。公正証書で契約書を作成しておきましょう。
2 テナント用地に貸し出す。同上
3 資材置き場等で貸し出す。同上
メリット
(定借)長期の地代収入が見込める。
(テナント貸地)地代・家賃収入が入る。
(一般貸地)
デメリット
(定借)地代はローリターン。
(テナント)ハイリスク・ハイリターン。
(貸地)一般貸地(旧法)は借地権に要注意。返してもらえなくなる恐れあり。

3「売る」

主なパターン
1 現金化のため売却する。
2 事業用買替特例を活用し資産組み換えのための売却。
3 相続税支払いのために売却。
4 財産分割のための売却。
メリット
好立地の土地は高く売れる。
売却完了時に現金化できる。
納税資金に充当できる。
事業用買替特例の活用で課税額の80%を繰り延べ圧縮される。
デメリット
売却後に譲渡益課税26%かかる場合がある。
不整形地、幅員4m未満道路に接道の土地は売却困難。
接道のない袋地は利用価値が低いので売却困難。

まとめ

以上簡単に要点をまとめてみました。
不動産・建築会社の話を鵜呑みにして失敗・後悔しないため自分の土地をよく知ることが重要です。
土地には目には見えない権利関係や利用制限など多くの規制の網がかかっています。
まず区市町役所の都市計画課や司法書士・土地家屋調査士等へ出向き自分の足で必ず調査してください。
最低限の基礎データーを頭に入れてから、最適な利用方法を業者に相談すればきっと成功します。

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